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大豆ワックスキャンドルに木芯の幅だけを変えた実験

実験内容

大豆ワックスの木芯の幅だけを変えたキャンドル

この実験では木芯の太さ(S=幅8mm、M=幅10mm、L=幅13mm、LL=幅20mm)を変えて炎の様子を観察します。
キャンドル本体のサイズは、直径67mm×高さ50mmです。材料は、大豆ワックス(コンテナー用、融点48.9℃〜51.6℃)100%使用。作成方法は、紙コップに直接流し入れ、常温で凝固。(作成時は12月上旬)

火を灯して1分経過した様子

点火1分後の様子です。
芯幅が広い程、点火に時間がかかりました。まだ芯先が燃えているだけで(ワックスを吸い上げて燃えている様子はない)炎が小さいです。

火を灯して5分経過した様子

点火5分後の様子です。
S、Mは蝋溜まりが若干広がるも、炎がほとんど見えないほど小さい状態です。LLは炎がキャンドルの直径に対して大き過ぎ、また一旦芯先を平らに切り揃える必要が。

火を灯して1時間経過した様子

点火1時間後の様子です。
S、Mは依然として炎が小さく、この先も炎の成長が望めない様子です。Lの炎は一貫して安定した大きさであり、形状も整っています。LLの芯先は切り揃えたものの炎の大きさは収まらず、炎の熱で蝋が溶け溢れそうな状態です。

火を灯して2時間経過した様子

点火2時間後の様子です。
LLは1時間経過後からこの2時間経過までの1時間の間に、3回程蝋が溢れ流れたため、その都度流れ出た部分を同ワックスで塞ぎ、芯カットをして再点火を繰り返した(2度実施)。LLの炎は、まだあるものの底の座金が見えている状態で、芯も残り1cm前後の状態です。

消火した様子

点火2時間後間もなく消火した様子です。
木芯の幅が細いほど蝋溜まりの直径が縁まで広がりきらず、深く沈んでいます。2時間の燃焼で蝋壁が厚く深くなっているため、この分の蝋(燃料)は炎として使用されず無駄になっていることになります。

結論

・S、Mは、芯先が僅か3〜4mmしか出ていないことからも、蝋溜まりの量に対してワックスを吸い上げる力が弱いと分かります。そのため、S,Mでの使用を優先する場合は、キャンドルの直径を小さくするか、ワックスをより燃焼性の高いワックスへの変更が適しています。

・Lは、蝋溜まりが60mmに広がり、大豆ワックス(コンテナー用)使用では、同直径(67mm)前後のコンテナー入り大豆ワックスキャンドル制作が適していると推測できます。

・LLは、Lの炎より2倍大きく溢れ流れてしまったことから、キャンドルの直径も2倍以上が適していると推測できます。

総論:芯を選ぶ最終的な決定要素は、キャンドルのワックスが、無駄なく炎の燃料として使われ、またキャンドルの本体と炎のサイズ(高さ)が合うことが大切です。また、炎が一定以上の大きさになることで、炎の存在感や灯としての魅力が繋がります。


※この実験はあくまで大豆ワックス(コンテナー用)100%を使用したひとつの結果です。他のワックスでの使用では、またこのような試作テストをする必要があります。

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