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精油の引火について

実験内容

この実験では、前頁での「即席アロマキャンドル」における精油の加え方で、最も危険な方法で実施し、精油の引火した様子を観て、安全な精油の取り入れ方を考察します。

【材料】※ヒノキ精油(引火点39℃)、※芯、大豆ワックス125°F、ティーライトカップ※当工房で所持する精油の中で、最も引火点が低い精油を選んでいます。※芯は着火しにくい、点火に時間のかかる木芯を使用しています。
【引火方法】固まっているワックスの表面に、ヒノキ精油を3滴垂らして軽く広げたあと、キャンドル用ライターの火元をワックス表面に近づけます。

芯切り前の燃焼の様子

《1》ライターの火元をワックス表面に近づけた十数秒後に引火。引火4,5秒後の撮影。
炎は芯に着火しているのではなく、精油自体の燃焼と分かる。炎は7,80mm以上に高く燃え上がり、さらにその先端からは黒煙が高く伸びている。
《2》精油のある方へ炎が広がっており、黒煙が増している。
《3》燃えている精油の量が減り、火元の面積も減っている分、炎が縮小している。
《4》黒煙が出なくなり、精油の香り(ヒノキ)は広がる間もなく自然消火。引火〜消火迄の間30〜40秒程度。

結論

精油はそれぞれに引火要因のある成分を含有し、その種類や量に差はあるものの、引火点が高い場合も、近づけたライターの炎(1400℃)の温度から遥かに低い引火点であり、引火する時間に若干の差はあるものの引火を引き起こすでしょう。もし本実験をキャンドル用ライターではなく、マッチで実験をしていたら?さらに長い付け爪をしていたら?長袖を指先まで伸ばしていたら?点火する手へも火が移り大火傷をする可能性が高まります。

《精油の安全な加え方》
1.精油を追加する前に、必ずキャンドルを灯し、ワックス表面を溶かしておく。この時、できる限り長く灯し、広い面積を溶かす。
2.火を一旦消す。
3.精油を加え、ワックスの中をしっかり混ぜ合わせてから再点火する。芯には絶対に掛けないこと。溶かした面積が小さいほど少量にする。


※それぞれの精油には引火点があり、購入前に事前に調べることが出来るメーカーもあります。 引火点を知ることで、保存方法へも注意がはたらきます。作り手や精油を扱う方は、使用する精油の安全な扱い方を知り受け手へ繋げることは、デザイン以前に「表現への責任」だと感じます。

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